こんにちは!
Minatoです!
突然ですが、減圧調理という調理法をご存知ですか?
それは読んで字の如く、圧力の低い状態で加熱する調理法です。
圧力鍋と似てるような気もしますが、あちらは圧力をかけて調理するので、
似て非なるものですね。
はたして減圧調理とは一体なんなのか、原理やメリットについて記事にしてみたので、是非ともお読みください。
減圧調理とは?原理、メリット、デメリットを解説
何故、減圧下で調理をするのか。
それは、沸点を低くすることが出来るからです。
水は大気圧下では100℃で沸騰しますが、
気圧が下がると100℃に達する前に沸騰を始めます。
気圧が下がって水を押さえつける力が弱くなり、水分が飛びやすくなるためですね。
山の上でカップ麺を食べようとすると、
100℃のお湯じゃないから3分経ってもできていなかったりするのも、
この原理が理由だったりします。
さて、減圧すると沸点が低くなるのはいいとして、
わざわざ料理に使うのは何故だと思いますか?
それは、低い温度での調理、すなわち低温調理が簡単に出来るからです。
例えば、鍋の圧力が約20kPaG(大気圧の5分の1)では、水は60℃で沸騰します。
大気圧下で水が100℃以上で沸騰しないのと同じように、
その圧力下ではどれだけ加熱しても60℃より上がることはありません。
そのため温度を簡単に調整することができるのです。
減圧調理のメリット
低温調理のメリットは温度の調整が楽なだけではありません。
なんと、味を染み込みやすくしてくれるという利点があります。
理由は以下の通り。
減圧下になると食材が膨らみ、大気圧に戻すと元に戻ります。
飛行機に乗ると、ペットボトルやポテチの袋がパンパンに膨らんで、
着陸すると元に戻るのと同じ理屈ですね。
この大気圧に戻すタイミングで食材の周りに調味液があれば、
その水分が食材に染み込むというわけです。
普通に加熱するよりも味が染み込みやすいので、
調理時間の短縮や光熱費の節約なるというわけですね。
また低い温度で加熱するので、食材を破壊することなく加熱することができます。
それによって、煮崩れすることなく、
しっかりと中まで火を通すことが可能となります。
減圧にするときに細胞が壊れてしまうのではと感じるかもしれません。
ところが減圧調理では細胞が破壊されることはないという
研究結果も出ていますのでご安心を!
細胞を壊すことなく、味を染み込ますことが可能です!
減圧調理のデメリット
ただ、減圧調理器にも欠点があります。
それは、温度まで調節できるようなものは非常に高価ということ。
espec社のVideProはなんと650,000円!!!
とても一般家庭で買える値段ではないですね。
私も欲しいとは思うのですが、これではとても手が出ません。
以前とあるテレビ番組の企画で、高級レストランのシェフがこの調理器を使用しているのを見た記憶があるので、まさにプロ仕様ということですね。
家庭で減圧調理をするには
プロ仕様のものがあるということは、家庭用のものがあるんですよね!
それが、減圧鍋です!
減圧鍋の原理は非常にシンプル。
まずは鍋を加熱して鍋の中を水蒸気で満たします。
その後加熱を止めると、放熱が起こり水蒸気が水に戻ります。
この時、鍋の内部が密閉されていると内部が減圧されるという仕組みです。
残念ながら、圧力を調整することによって温度をコントロールすることまではできませんが、減圧下における調理をすることを可能にしてくれます!
減圧鍋は温度のコントロールは出来ないけれど、メリットもあります。
加熱時間を短く出来る
減圧鍋は火を止めた時から減圧が始まりますが、
その過程で食材を柔らかくし、味を染み込ませます。
いわゆる、コトコト弱火で煮る工程を減圧下で行うので、
その分加熱時間を短くすることができるのです。
加熱時間が短くて済むので、夏場は非常に助かりますね。
普段の生活では光熱費の節約になりますし、
災害時でもガスの節約になるので安心という、一石二鳥の効果があります!
鍋の中身が確認できる
減圧調理器や圧力鍋は中身が見えないので、
加熱がどれくらい出来ているか確認できません。
しかし減圧鍋ならガラス製の蓋を採用しているので、
中身を確認することができます。
ガラスは衝撃や膨らむ方向への力には弱いですが、
圧縮する方向への力には強いので、割れる心配もありません。
価格が手ごろ
もちろん普通の鍋を買うよりは高いのですが、
安いものは6,000円程度と手が出ない価格ではありません。
ちなみに、減圧鍋で炊いたお米はめちゃくちゃ美味しいんだとか!
減圧状態から大気圧に戻す時に一気に水分を吸収するので、
モチモチのお米が炊けるそうです。
どれだけ違うか、試してみたいですね!
まとめ
- 減圧調理は低温調理を簡単に行うことのできる画期的な調理法
- 減圧調理を行うと、食材に味が染み込みやすい!
- 家庭で減圧調理を行うのであれば、減圧鍋がオススメ!
減圧鍋を使う場合、煮込む系の料理を推奨します。
カレーや肉じゃが、煮豚のような料理が食卓を賑わしてくれることでしょう。
短い加熱時間で、しっかり味を染み込ませて、美味しい料理を作っちゃいましょう!