皆さん、こんにちは!
Minatoです!
自宅で本格的なローストビーフやローストポークを
作って食べてみたいとは思いませんか?
どちらも低温調理という調理法で食材を加熱した料理ですね。
低温調理と聞くと、難しそうとか、
手間がかかりそうとか感じるかもしれませんが、
そんなことはありません。
誰でも簡単に本格的な料理を作ることができてしまう、そんな調理法なのです。
低温調理とは
低温調理とは簡単に言うと、
「約100℃以下の低温で食材を加熱する調理方法」です。
水の沸点は100℃なので、食材に含まれる水分を大量に飛ばすことなく
調理することができます。
また、低温のため食材の組織が壊されることなく調理することができるので、
しっとりとした仕上がりになります。
この調理法は低温でじっくりと食材を加熱するので、
通常の調理と比べて時間がかかります。
約500gの塊肉を加熱するとしたら、90〜120分ほど必要になります。
もちろん、肉の厚みで加熱時間が変わってくるので一概には言えませんが。
時間はかかってしまう分、加熱中は放置しておけるので、
手間はかかりません。
その間に他の料理を作ることもできますよ。
調理に時間がかかる分、光熱費がかさむと思うかもしれませんが、
実はそんなことはありません。
低温調理で1時間ガスを使うと約5円の料金がかかるのに対して、
強火で一気に(5分くらいで)加熱すると約3円になります。
低温調理では約1.5倍ほど、光熱費がかかる計算になります。
これを毎日繰り返したとしても月に60円の差にしかならないので、
家計に大きな負担になることはないと思います!
むしろ、月60円で美味しい料理が作れるのだから、安いものです。
さらに、実際には弱火でずっと加熱するわけではないので、
普通に調理するのとほぼ変わらないかもしれません。
低温調理に必要なもの
さて、こんなにも魅力的な低温調理をするためには、
1つだけ必要なものがあります。
それは「温度計」です!
低温調理ではだいたい50〜70℃で調理をするので、
温度計がないと適温を知ることができません。
安いものは1,000円程度で手に入るので、
低温調理をするのであれば是非とも買って頂きたいです!
低温調理は一定の温度で食材を加熱します。
つまりガスコンロ等の弱火で加熱をすると温度が上がり過ぎてしまうので、
火を点けたり消したりする必要が出てきてしまいます。
そんな面倒な作業を少なくするために、あった方がいいものを紹介していきます。
- 保温機能付きIHクッキングヒーター
IHクッキングヒーターの中には保温機能が付いているものもあります。
この機能が予想以上に便利で、私も最近はよく使用しています。 - 土鍋
土鍋は金属製の鍋と比べて、加熱中は温度が上がりにくく、
火を止めても温度が下がりにくい性質があります。
そのため、火を点けたり消したりする作業が減るので、
比較的手間を省くことができるので、オススメです。 - 大きめの鍋
土鍋も無ければ、家にある1番大きい鍋を使いましょう!
お風呂のお湯よりも、コップのお湯が早く冷めるように、
水が多い方が火を止めても温度が下がりにくくなります。
これでも手間を省くことができるので、
土鍋がなければ、大きめの鍋を使いましょう。
これ以上に手間を省きたいとなると、
もう低温調理器を買うしかありません。
低温調理器は、設定した水温を自動で保ってくれるので、
手間がほとんどかかりません。
価格も安いものは8000円程度からあるので、
思い切って買ってみてもいいかもしれません。
私も今は持っていませんが、機会があれば買いたいと考えています。
低温調理の加熱時間と温度
低温調理で注意しなければいけないのが食中毒です。
普通の調理法では十分に温度が高いため死滅する菌も、
低温調理ではそうはいきません。
ただ、心配する必要はありません。
しっかりと温度と時間を管理すれば、
菌は死滅し食中毒の危険性も消え去ります。
結論から書いてしまうと、一般的な菌は75℃で1分以上加熱すれば死滅するので、
食中毒の心配はほとんど無くなります。(ノロウイルスは85℃で1分以上)
小さなお子さんがいる家庭ではこれを目安に加熱することを推奨します。
この時注意して頂きたいのは、肉の表面ではなく
中心部を75℃で1分間加熱しなければいけないこと。
つまり肉全体が75℃になってから、1分以上加熱する必要があるので、ご注意を。
ただ中心部の温度が75℃では熱がかなり入ってしまうので、
低温調理としては微妙なところ。
厚生労働省の基準では、中心部の温度が63℃以上で30分間以上
加熱しなければならないとしているので、
時間はかかりますが温度を測りながら長時間加熱する方が味は本格的になります。
また、塊肉であれば内部まで菌が侵入している可能性が少ないと言われていますが、
決してそんなことはありません。
と殺された直後の肉であれば問題ないのですが、
時間が経つと菌が侵食してしまうことが確認されています。
新鮮なお肉でない限りは、しっかりと加熱しましょう。
しかし、しっかりと加熱するといっても、
ゆっくり温度を上げていってはいけません。
菌は35〜45℃あたりで活発になるため、
この温度帯にある時間をなるべく短くする必要があります。
そうでないと、菌が繁殖してしまいます!
つまり低温調理で肉を加熱するときは、
50℃くらいまでは一気に温度を上げて、
中心部の温度が63℃になってから30分以上加熱すれば
食中毒の危険性はほとんど無くなるということです。
ここだけは少し面倒かもしれないですが、
温度を測るだけの単純な作業なので、頑張りましょう!
低温調理の方法
低温調理で最も主流な加熱方法は真空調理といって、
肉を真空パックして湯煎するように加熱する方法です。
また難しそうな調理法と思われてしまうかもしれませんが、
決して難しくはありません。
早速、解説してまいります。
まず、肉は常温に戻しておきます。
夏場の暑い時期は危険かもしれませんが、先程解説したように、
菌が最も繁殖するのは35〜45℃程度なので、常温程度であれば問題ありません。
続いて、肉を真空パックします。
真空パックといっても特別な機器は必要ありません。
肉をジップロックに入れて、中の空気をストローで吸い出してやればOKです。
この時、チャーシューのように味の染みた料理を作るのであれば、
調味液も一緒に真空パックします。
ローストビーフのような料理は、
浸透圧によって肉の水分が出てしまうので、
味付けは加熱後に行うことをオススメします。
続いて、最も大事な加熱の工程です。
鍋に水を張り真空パックした肉を入れて火にかけます。
ここから50℃あたりまでは一気に加熱し、その後弱火にします。
目標は中心部の温度が63℃になることなので、
水温は63〜66℃程度になるように調整しましょう。
調整するのは簡単、水温が66℃になったら火を消して、
63℃まで下がったら火を点けるだけ。
この点けたり消したりの回数を減らすために、
保温機能付きのIHヒーターなどがあると便利ということですね。
水温を調整しつつ中心部の温度が63℃になってから、
更に30分以上加熱すれば出来上がりです。
チャーシューならそのまま食べても美味しいですし、
ローストビーフなら調味をして表面に焦げ目をつけるとおいしく頂けます!
まとめ
- 低温調理は家庭で本格的な料理を作れる調理法、
低温調理器のような特殊なツールは必要なく、温度計さえあれば誰でも簡単に出来る - 肉を低温調理する時は食中毒への注意が必要だが、
中心部を63℃で30分以上加熱することで問題なくなる - 低温調理は、食材を真空パックにして、
湯煎するように加熱するのが最も一般的。
加熱は一定の温度を保つように火を点けたり消したりしながら行う。
低温調理は、お肉だけでなく野菜や魚にも応用が利く調理法です。
野菜は栄養を逃さず、魚は驚くほどしっとりとした仕上がりになります。
低温調理は、温度と時間の管理さえすれば、
誰でも美味しい料理ができる調理法なので、是非とも挑戦してみて下さい!
それでは、また!